見知らぬ代引注文
注文した覚えのない商品が代引きで届く
Amazonで2019年5月~8月にかけて、注文した覚えの無い商品が代引きで大量にAmazonから届けられるという被害が各所で相次ぎました。
誰が、何の目的で?
詐欺グループが流出した個人情報を利用してアカウントを作成してAmazonで注文を行っていると推測されました。被害にあった方は、知らない商品がたくさん届いた事で出品店舗への確認や受け取り拒否等の対応に追われたかと思いますが、中には注文してたかも?とつい代引きで受け取ってしまう人もいます。
その受け取ってしまった人が今回のターゲットです。
どうなるの?
受け取らなかった場合は特に被害はありません。
一旦受け取ってから確認しようと代引きの支払いをしてしまった場合、支払った金額は返ってきません。
何故かというと、代引きの注文を返品・返金の手続きをAmaoznと出品店舗へ申請して進めていくとAmazonギフト券でアカウントへの返金が行われます。そもそもこの注文・アカウントは詐欺グループが他人の情報を騙った物であり当人のアカウントではありません。ですので代引きで支払った金額はAmazonを通して詐欺グループに渡ってしまったという事になります。
全体での被害内容は、
注文者:荷物を断る、確認する手間。受け取ってしまった場合の商品代金(Amazonから補填?)
出品者:送料、返送料、事務手数料他
Amazon:不正利用の被害調査・対応・対策(注文者に補填を行っていればその金額も?)
ジャンルや商品を問わず色々な所から声が聞こえてきましたので相当数な被害があったのではないでしょうか。
なんでアカウント情報が盗まれたの?
Amazonの販売形態が狙われやすい
Amazonは元々マーケットプレイスという制度を採用しており、これにより誰でも簡単にAmazonへ出店・出品を行う事ができます。 楽天やYahooでは自身で店舗の出店申請を行い、商品の情報や画像を登録する事で初めて販売を行う事ができますが、Amazonは前述のためそういった手続きや登録を簡略化して販売を行う事ができます。
という事は?
実際に商品を持っていない詐欺グループも簡単に形だけの販売を行う事ができます。そこで詐欺グループは他の商品より安く詐欺出品を色々な商品で行っています。
つまり?
その詐欺出品商品を注文してしまうと、アカウント情報(氏名・住所・電話番号等の配送に必要な情報)が詐欺グループにばれてしまうというわけです。購入された商品は様々な理由をつけて出品者都合でキャンセルされたりします。
詐欺出品者へのペナルティは?
もちろん、Amazonへ問い合わせを行う事で出品アカウントはBANされます。ただAmazonは出品者の登録も他に比べて簡単にできてしまうので、Amazonと詐欺グループのイタチごっこのような形になります。
対策方法について
注文者
怪しい出品者からは購入しないようにしましょう!Amazonはお店や他のネット店舗で買うより安い事が多いですが、その先入観から市場価格より安く買えるという事に違和感を覚えません。必ずAmazonで購入を行う際には出品店舗が信用に足るかどうかを検証してからにしましょう、そもそも1つの商品を買う際に複数の出品店舗から選べるという事を知らない方もいらっしゃるかもしれませんが。
出品者
代引きをオフにしましょう。今回の手口の場合は代引きのみで回収が行える方法なので代引き対応を行わない事で詐欺グループからのターゲットではなくなります。
代引きを辞めれない場合は、注文の傾向等から詐欺注文を嗅ぎ分けるか、注文者に確認してからの発送にするか、になるのではないでしょうか。
Amazonの対応は
自身は出品者サイドで被害を被り、Amazonへ問い合わせを行いました。
が、調査を行うという返答以降何度問い合わせを行っても明確な対応についての返答は得られませんでした。
たまたま不正注文に気づき対策を行ったから良かったですが、Amazon公式として今回の件のアナウンス等はされていませんのでまだ気づかずに被害は拡大していないかと少し心配になります。
注文者視点での問い合わせはしておりませんので、被害を被った注文者へ補填があるかどうかは不明です。
総括
ECサイトを利用した詐欺の手口も日進月歩、慣れ親しんだアプリ・サービスだからこそ徹底しての管理を。
セブンペイの件なんかもそうですが、悪い事する人ってほんと情報に敏感で頭が良いなぁと。
現在もまた別の事案がTwitterなんかで情報拡散されつつあります、皆様ご利用は計画的に。